朝起きて6時くらいになると必ずテレビのニュース番組を見る。見るというか点けるという感じか。数年前に札幌で通勤で家を出た男性が熊に襲われた時に思ったが、それ以前から見ている。あの時はほぼ全チャンネルで熊が住宅地に居て危険な状況だと現地の映像を流していた。
多分あの男性も家を出る前にテレビを点けていれば周囲の状況に気が付き、何も怪我はなく遅刻で済んでいただろう。今でも怪我の後遺症で苦しんでいるそうだ。ほんの少しの余裕を持つだけで避けられた怪我のために。
ここのところ一日の最初に目にするのは各地の豪雨の情報。ほぼ毎日日本の何処かでレベル4か5の警報が出ている。その数日前には何日には危険な状況になり、どういった状況が想定されるかと説明される。にもかかわらず水が溜まったアンダーパスで人がまた死に、動けなくなった車が道を塞ぐ。よく災害にあった人が口にする「情報が無い」とは真逆の状況だ。豊富な情報があるにも関わらず繰り返されるのだ。
そんなある日の首都圏の模様を映した映像を見て感じた。地下鉄の入り口に防水壁を設置している。防水壁を設置して通行止めにしている風景を見て改めて考えた。入り口を階段5段分くらい(1mほど)高く作れば洪水が起こり始めてから防水壁を設置する必要もなく、その入り口を通行止めにする必要も無い。そうだ、台湾でよく見る風景だ。
台湾の地下鉄はもう20年以上前から地上の入り口で階段を数段登ってから降りるようになっている。2000年あたりに水害で地下に被害があった反省からだと聞いた。階段を登った先は階段で下るかエスカレーターだから足の不自由な人や車椅子は対象にしなくていい。そういう人は、近くに必ず設置されているエレベーターを使えばいい。
合理的で論理的な考え方だ。実は台湾社会を見ていると論理的で合理的だと感心することが他にもよくある。見ていて「日本も採用すればいいのに」と思うことが多い。他にも日本には無い作り方の台湾風のインフラがあり、教えられることが多いのだ。だが、日本から観光で数多くの人が訪れているが話題にはのぼらない。日本では御上がやることで庶民が口出しすることではないという前提がまだ今もある。ただ、事が起こると文句は出るがすぐに忘れる。自分には関係ないと考えるからだ。
台湾の人は日本に対して憧れを持って見てくれているようだが、「まだこんな事しているの?」と言われる日は近いのではないだろうか。個人的に思うのだが、台湾は社会のインフラの作り方や考え方、災害にあった時の対応で日本の十年二十年先を行っている。明治の頃には有ったはずの常に考えて前へ進むような感覚を失った日本で追いつけるわけがない。
馬鹿イチ政権を支持して、目先のエサに誤魔化され、本当に大切なことから目を逸らされたままでいいのかい?
